初夏の陽射しに汗ばむ日があれば、ぐずついた空模様に湿気を感じる日もある――。
そんな移ろいやすい季節のなかで、虹や紫陽花の彩りにふとココロが和らぐことがあります。
雨音をBGMに、少し感傷的な気分に浸るのもこの時季ならではの楽しみ。
自然が見せてくれる多彩な表情に目を向けながら、気持ちは軽やかに過ごしたいものですね。
今回ご紹介するのは、すっきりとした清々しい香りで親しまれているハーブ、ローズマリーです。
シェイクスピアの戯曲にもたびたび登場
ローズマリーは、日本でも広く親しまれている、針のように細い葉をもつシソ科の常緑低木です。
地中海沿岸を原産とし、学名の「Rosmarinus」は、ラテン語の「海(marinus)の露(ros)」に由来するとされています。
葉には、すっきりとした印象のある香りがあり、その長く続く香りは「追憶」や「思い出」といった花言葉にも重ねられてきました。
「ロミオとジュリエット」や「ハムレット」など、シェイクスピアの作品にもローズマリーが登場し、〈忘れないで〉という想いを託すモチーフとして印象深く描かれています。
ROSEMARY MEMO
地中海沿岸を原産とする、香り豊かなハーブ
花言葉には「追憶」「思い出」などが知られています
文学や伝承の中でもたびたび語られてきました
『ハンガリアンウォーター』にまつわる有名な逸話
ローズマリーは、古くから薬草としてだけでなく、食や香りの文化の中でも幅広く親しまれてきました。
ヨーロッパには、ローズマリーにまつわるさまざまなエピソードが残されています。
なかでもよく知られているのが、最古の香水のひとつともいわれる『ハンガリアンウォーター』の逸話です。
14世紀、70歳を過ぎたハンガリーの女王エリザベートが、献上されたローズマリー水を用いたところ、隣国ポーランドの若い王子から求婚された――そんな伝承が語り継がれています。
真偽を超えて、ローズマリーの香りが当時の人々に特別な印象を残していたことがうかがえる、興味深いエピソードです。
古くから学びや記憶の象徴として親しまれてきたハーブ
古代ギリシャでは、学者や学生たちが、ローズマリーの枝で作った冠を身につけていたと伝えられています。
そうした背景から、ローズマリーは古くから学びや記憶を象徴するハーブとして語られてきました。
現在でも、その印象的な香りから、シャンプーやヘアトニックなどに用いられることがあります。
ハーブティーやエッセンシャルオイルでも感じられる、すっきりとしたシャープな香りは、季節のゆらぎで気分が重たくなりがちな時にも、暮らしの中に心地よいアクセントを添えてくれます。
長雨が続く季節、気分を切り替えたい時の身近なハーブとして、ローズマリーの香りを楽しんでみてはいかがでしょうか。
季節の移ろいを感じやすいこの時季に、香りや物語とともに楽しめるローズマリー。
お茶や香りのアイテムなど、暮らしに合うかたちで取り入れてみるのも素敵です。
気になるローズマリーのアイテムをぜひご覧ください。

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